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やまま日記6月

1日「なんだかなあ」

朝、にわか雨+昨日のパッとしない天気=寒いじゃないか。

おととい衣替えしたのに、今日は衣返し。衣装ケースから秋物、はさすがに暑い。春物のシャツを取り出す。今年、出番がないと思ったけど、よかったね。来年でよかったけど。

家を出て、目の前の坂道。公衆トイレの前に、お回りさんが二人。トイレの中に話しかけている。救急車とか呼んでるようすじゃないから、籠城か。

土曜の朝7時に、都会の小さな公園の、小さな公衆トイレに閉じこもっている、はた迷惑な誰か。そもそも、誰が気づいて通報したんだ?

似たような境遇の人だろう。雨降ってるし、スゲーさみーし、トイレ空かねーし。俺も、寝るつもりだったしー。面白くねえから、通報してやる。朝一番、しょうもないトラブルを見せられる。

土曜は晴れると忙しい。忙しいと心を無くすというけど、むしろ逆で、いろんなこと考えてカッカする。仕事が進まなーい。接客も仕事ですけど。他にもやることあるっつうの。ま、落ち着け。落ち着いてます。「クーポン出てますっ」の声が甲高くなっていて驚く。

それよりなにより、午前中はスルーできていた機嫌の悪い人たち、会話にならない人たちの言動がスルーできなくなる。余裕がなくなったのね。

午前中、レジのタッチパネルを連打する人なんて一瞬でスルー。「え?そんなことでイライラしちゃうの?」とか観察できたのに、連打しても同じなんですけどね、と反応しちゃう。相手のイライラをガードする、構えができなくなる、間が取れなくなる。ま、それも余裕の問題か。

感情の一人歩きは疲れる。すぐに気づいて、抑えて、立て直さないと振り回される。それが、来る人来る人、機嫌が悪い、イライラしている。ほぼ、みんな急いでるし、おつりを待つ数秒で「あっ?」となるし、無表情でなに言っても反応しないけど、なぜかぷりぷり帰ってくし、そこの親子、なんでそんな仲が悪いんだ。

しかも、残業かい。やる気のない社員たち。やる気なんていらないけど、帰っていいですか。なんだかなの一日。快活に生きてる人と、そうでない人の二極化。その最前線、コンビニ。

ボクも他人ごとではない。マジで、気が抜けないっすよ。一瞬、一瞬、真剣勝負なんすよ人生は。もちろん、勝ち負けは相手ではなくて自分です。

MEMO

一瞬、一瞬、真剣に生きると面白い-疲れる=修行が足りん。

PS

左足を伸ばすと筋が痛い。寝違えたか。どんだけ寝相が悪いんだ。なんだかなあ。

2日「大雨に負けず」

店に飛び込んできたオジさん。

なんで、傘、さして来ない。オジさんてきには、このぐらいはセーフか。たしかに、そこまでじゃない。いや、いるでしょ。予報だと、大雨はもう少し先。でも、いつ降るか分からない怪しい空よ。手ぶら、半ズボン、サンダルはポジティブすぎる。

オジさん、ビールを一本持ってレジへ。まさか、と思うが。案の定、スマホを出してビールのクーポンを見せる。やっぱり。この天気じゃ、半額のクーポンはないだろ。「一本無料」と書かれた画面とバーコード。ピッとスキャンしてレジのお会計が「0」になる。

「どうも」と、雨の中を早足で帰っていくオジさん。実際、2時間後には大雨。オジさん、運が良かっただけ。予報を見て、今しかないと飛んできたのだな。

せっかくの日曜日。クーポンに操られてるぞ。同じオジサさんとして、いや、年季が違うか。先輩、なにしてんすか。せめて、午前中は晴れてたから、午前中に来たら濡れずに済んだんすよ。寝てたんすか。だったら寝ててください。そのための休みなんでしょ。

今、8時。大雨。オジさん、やっぱり運が良かった。でも、まだもしクーポンを使ってなかったら? 午前中に行かない横着さを考えると、午後だって一歩間違えたら大雨で二の足を踏んだかもしれない。「もう少し待てば、止むだろ」。

たぶん、クーポンの期限は今日だろう。たぶん。

どうする?あと4時間しかない。スマホを見ると時限爆弾のようなクーポンのタイムリミット。雨雲レーダーを見ても、大雨の通り道になってる。タダでビールが貰えるのに。このままだと損しちまうよ。

一瞬、雨が止む。今がまさにそう。どうする?よし、行くか。もし、大雨がまた降り出したら。明日の仕事を考えるとビールはちょっと。ええい、あきらめよう。

もう少し時計を進めて11時30分。大雨が止む。今しかない、と家を飛び出して店に掛けこむ。クーポンでビールを購入。なかったらスイマセン。店を出たとたん、大雨というオチ。ありそうだから、なんだかなあ。兄貴、それホントに飲みたいんすか?

MEMO

でもないけど、大雨の雨音がよかった。だだっ広い更地。雑草対策だと思うけど、黒いビニールシートが更地の一面に被せてある。そこに大雨。ビニールに雨粒が当たる音は独特。砂粒を落としたような、乾いた小気味いい音。その大合奏を楽しむ。

PS

ある商店街の中華屋さんの出入り口が、60センチぐらい高い。そこに45度ぐらいの鉄板が出入り口から地面に架かっている。大雨の中、オジさんたちがテンション高く集まっている。「マジ、滑るから」「あははっ」。

店から出るとき、この鉄板で滑ってこけたな。店から出られずに立ち往生してるオジさん二人。それを冷やかしている鉄板からこけたか、こけかけたオジさんたち。大雨っすよ。日曜とお酒はオジさんの必需品?

3日「緊急地震速報、鳴る」

緊急地震速報は当てにならない。

ナメている。だいたい、大したことないからね。ただ、あのアラームの音だけは慣れない。「緊急地震速報の音、慣れない」にタイトルを変えてもいい。あの音を作った人はスゴイ。

震度2~3がだいたい。音でビビらされる分だけ、なんだかなあ感が残る。震源地は大変だろうから、そのことはもっと考えた方がいい。明日は我が身ということもあるし。

ただ、震源地が近いと間に合わないと思う。構造上、無理でしょ。学校で習って細かい名前は忘れたけど、最初に地震のジャブみたいな「なんちゃら波」が来て、それを感知してアラームが鳴る。

それからホントの地震が来る。距離が遠いとアラームが鳴ってから逃げる時間があるけど、距離が近い、いわゆる首都直下地震だと、その時間がない。

露店風呂に1キログラムのアヒルちゃんと落果させたと考えてみる。アヒルちゃんが震源だとすると、アヒルを落とした瞬間に起こる風呂の揺れが「なちゃんら波」。その後のデカい波が地震の揺れ。アヒルちゃんから遠いほど波(揺れ)が届くのが遅いし、弱い。

地震のあとにアラームが鳴るという、文字通り本末転倒なことがある。地震で慌てているのに、あのアラーム音でますますパニックになるという、まさに悪循環。やめて欲しい。

で、今回はどうか。地震のあとにアラーム音というパターンじゃない。アラームのあとの震度3ぐらいの揺れもない。あれ、もしかして、ホントにやばい奴か。いや、でも構造上……。

ホントはここで外に逃げるか、テーブルの下に隠れたほうがいいんだけど、動けない。いまさら動いても遅いような気がする。というか、テーブルの下って天井とか落ちてきたら意味あるかな。

オチはまったく揺れなかったんだけど、震源地を見たら富山。北陸の地震で、東京に緊急地震速報って、いままであったかな。首都圏だけだよね、緊急地震速報が出るの。スゴイ地震でもなさそうだし。センサーの誤作動か、感度が増したか。ありがたいが、問題は距離だからな。

とにかく、何もなくてよかった。アラームの音にどう反応していいか、課題が残る。いつまでオオカミ少年を信じ続けられるか。

MEMO

いつもスマホを見て歩いてすれ違う青年。体系といいい、言動といい、まさに「弟よ」。縁があるのだろう、バイトの行きと帰りですれ違うことが多い。

今日はなぜか手ぶら、空を見上げている。弟よ、そんな顔して空を見上げられるのか。実際の弟は、もう青年ではないが。

PS

その夜。食べすぎて日記も書けずに「うんうん」と唸りながら寝る。オオカミ少年もあきれる体たらくだ。

4日「お誕生日ではないけれど」

いろいろ貰いました。

一週間ぐらい前が誕生日だったか。プレゼントをもらったのは、、、手が止まる。分からんぐらい前か。パートのお姉さまたちから三つほど。普段いただくお菓子の延長、豪華版です。

元をたどれば、カレンダーに人の誕生日を書き込むという、プライバシーポリシーがない人がいたから。たぶん、おめでとうございます、というより「この日、風邪とか引いて休んだらウソだろ」だろうな。個人情報は守りましょう。

とにかく、いろいろ貰いまくっているボクは、カレンダーに書かれたパートさんの誕生日はお返しするチャンスというわけ。そういう意味では、カレンダーの誕生日はありがたいのか。

1000円ぐらいのプレゼントを、3人の誕生日にそれぞれ渡す。そもそも全員、40オーバーだから誕生日がうれしいとかは、とっくに終わっている。また、歳をとっちまったか。誕生日は親に感謝する日って、親、亡くなってる人もいる。ま、どっちでもいいんだけど。

全員、2000円ぐらいのお返し。また借りを作っちゃった。お菓子、おいしくいただきました。

MEMO

4月のPVが「2」になっていた。やはり照れる。ただ、5月が「0」のままだから、たぶん間違い電話のたぐいか。2か月で間違い電話が「2回」。1年で「12回」。楽しい間違い電話を目指そう。

間違い電話のフィルターを越えて、読者になってもらって、お金を稼ぐなんてのは、まさに夢のまた夢。毎日、ボクは夢物語を書いている。

PS

いろいろ貰いまくっている。スゴイ時は、下着のパンツはパートさん。ボクが東南アジアに行くと聞いて、お腹を壊してやらかすかもしれないと聞いてプレゼントしてくれた。

靴下も迷子になって歩き回ってダメになるかもと言ったら、もう一人のパートさんがプレゼントしてくれた(実際、カンボジアで迷子。パンツはギリギリ、セーフか)。

下着のシャツは、弟が肥えて着れなくなった物。上着のシャツとジーパンは兄が肥えて着れなくなった物。靴は父親の形見という、全身、貰い物コンプリートだった。体は両親からの貰い物。食べすぎは、つつしみましょう。

5日「フリータ不自由」

フリータなのに。なんだ、この不自由感は?

一日を通してダルかったな。なんともいえない息苦しさ。なにが、誰がそうさせている?誰ということは物理的にはない。

親とか義務教育の先生とか、いろいろ脳ミソに刷り込まれているのは確かだけど、それは今に始まったことではないし、三つ子の魂百までだし、ある程度は、しゃーない。

フリータ自縛。自分で自分を縛っている感じか。なんだろ。やりたいことを縛っていること。やりたいことをやらないとイケないと思い込ませていること。

とりあえず、今のままでいい。テキトーに働いて食べられて寝られる。今週、シフトが増えて週5というのが、休みが一日減ってテンションが上がらないというのはある。これは、週5はないな、就職は無理っす、という自覚を促して大変、ありがたい勉強になった。

自己実現とか承認欲求の再発か。このまま寝転がってていいのか。ボクはこんなんじゃない、とか。どうでもいい気もするが、まだリハビリテーション中ということ、その自覚をしよう。

あとは、「やりたいことが出来たなら、やれば」なんだけど、やり方が分からない。タイミングが分からない。ヘタに動いて今の生活がどうなるか分からない。動いたら損なのでは?

精神的なものだけ仕方ないけど、これが悲しいかな金銭的なものもある。家賃が安いということと、バイトの時給が高いこと。例えば引っ越したさきが同じ家賃、同じ時給だったらどうか?うん、少し縄が緩くなった。とはいえ、縄そのものではないな。

やはり、精神的なものか。じゃ、数日前のやりたいことを考えてウキウキしていた気持ちとココ2日の不自由な気持ちの変化が解せん。日記も書く気がなくなって、つぎの日の朝に書いている。ところが、今は不自由感、自縛感がない。と、お腹が鳴った。あ、これか。

つまり、食べすぎで胃腸が弱っていたからか。簡単じゃん。え?胃腸とか単純すぎる?下世話すぎる?いえいえ、これがバカにできない。体調がいいと、かなり、いろいろ大丈夫になる。

所詮、人間の意識なんて、家賃が高い安い、時給が高い安いなんて、誰かに褒められる褒められないなんて理屈は、生き物が生きてくうえで屁のツッパリということ。

しかし、それはボクにとって一大決心ではないか。食いしんぼう万歳男が、万年食い辛抱男になれるか。自分で買ったお菓子、誕生日に貰ったお菓子を、30分おきに食べ続ける生活を改めろというのか。麺類、パン類、お米大好き男が、炭水化物のドカ食いを控えろというのか。

やりたいことがやれない、やりたいことをやらないイケない。この感覚と食べすぎが関係しているか分からないでしょ。でしょ、なんだけど、実験してみるか。考えただけてイヤだ。さっきからお腹がグーグー言って、やめろと言ってるし。

でも、明らかに体調がいい。日記を書く手の滑りもよろしい。とりあえず、普通の食べ方を目指すか。やりたいことをやるために、やりたいことをやらなくてもいい、という自由のために。中年フリータから自由をとったら、焦燥と退屈しか残らない。

MEMO

日記に毛の生えたのがエッセイ。もっと言うと、日記も長ったらしい。一言、二言がベター。エッセイ、書く気がしないな。

PS

あと、料理をしなかったのもある。「手を動かして何かを作る」ということが大事みたい。それが「たくあんを切る」でも「かつお節を削る」でも。

6日「腹八分自分八分」

普通に食べてみました。

昨日の朝一番、食パンとバナナ。今日の朝、お茶だけ。

昨日の朝、ナッツとお菓子×3。今日の朝、ナッツだけ。

昨日の朝のおやつ、お菓子いろいろとコーヒー。今日の朝、お菓子1個とコーヒー。

昨日の昼ごはん、レトルトのチキンカレーと豆の煮物。今日の昼ごはん、パン屋さんの総菜パン2つと豆の煮物。

午前中が終わる。だいぶ体調がよい。これを見ると、昨日もそんなに食べていない。食べてるか。そこまでじゃない。朝一の胃が起きてない時間に、食パンにバターを塗ったのが悪かったか。単に賞味期限が4日ほど切れていたからか。

あ、レトルトカレーか。誕生日に貰った有名店のレトルト。かなりおいしかったな。でもそこはレトルト、チキンは肉らしきものだった。チキンのうま味がルーにすべて出ちゃったね。

今日は総菜パン。かなり調子がいい。午後は気を抜いていつも通りの食べ方をした。それでも体調はいい。お菓子は濡れ衣だったか。そんな眠くならなかったのは、炭水化物の量かな。

昼寝はありだから、そこは問題ない。もう一個ぐらい食べていいんじゃない。

ただ、一時間ばかり、ふいに何かきた。自分を縛る感覚というより、ただ虚しい感じ。あれはなんだろう。いっぱいいっぱいになった。

体調がいい「はず」なのに、こんなことなる「はず」ないのにという思考が、余計に自分を追い詰めている。「今日の午後0時45分が、いっぱいいっぱいになる『はず』ないっ」。

自分の思考、自分の感覚に囚われすぎるのは、息苦しいということ。自分は薄めたほうがいい、ちょうど腹八分ぐらいに。

MEMO

少しご無沙汰してる方のカレー屋さんが、姉妹店をオープンさせていた。スパイスに特化した店らしい。「ほう」と覗いていると、ネパール人店長が「いらっしゃいませっ」と飛び出してくる。

昨日、店の前でうつむいてタバコを吸っていた人だ。通行人に何の店か聞かれてつっけんどんに答えてた人だ。今日は別人の輝く笑顔。「どうも」と逃げるように去る。店長、どんな顔で後ろ姿を見ているのだろう。ま、いいか。スパイスカレーか。一回は食べてみたいな。

PS

誕生日のお菓子、一週間かけて食べる「はず」が二日で食べ終わっちまったっ。ま、そういうこともあるよね。

7日「都会の野性」

ベンチに座っている男が二人。転売ヤーらしい。

防犯カメラの片隅に映っている転売ヤー。夜中から来ているそうだ。一人は寝ている。一人はスマホをいじっている。日本人とも外国人とも分からない、普通の若者だ。

ベンチの上で寝がえりをしたり、ベンチの背もたれに座ってスマホをいじっている姿はたくましさがある。夜は寒かったからか、厚着をしてモコモコしている。それを脱ぐわけでもなくゴロゴロしている二人。

まるでライオンの子供がじゃれ合っているように見える。キャンプ用の荷物を持っているわけでもなく、手ぶらでそこに来て、そのまま飄々と寝ている。狩りをするわけでなく、それぞれ戯れている。ライオンじゃなくて、豹だったか。豹だけに、豹々として待ってるな、とおやじは頭の中でつぶやく。

お目当てのものがないと言われて、なぜ帰らなかったのか。相手もプロだから、転売ヤーと察したお店が、品物を隠していると思ったのだろう。若者にしたら帰りたいだろうけど、雇っている人間からしたら面白くない。

目の前のベンチでウロウロしていれば、お店は面倒だから、追い払うために品物を渡すかもしれない。そうじゃなくても、嫌がらせにはなるだろう。夜中のベンチでひたすら待たされる若者たち。どういう気持ちだろう。

朝になれば、管理人が出社して来る。たぶん、追い払われるか、通報されるか、自分から姿を消すだろう。それまで、当てもなく待つ、待たされる。若い時間がひたすら浪費される。そのことに憤るわけでもなく、淡々と時間を消化している二人。だんだん、彼らが失業者に見えてきた。

外国の若者失業者の映像を思い出す。防犯カメラから見える若者たちがダブって見える。服装がボクよりもオシャレだけど、内面はどうだろう。それを考えさせない道具、それに気づけるだろうか。

一人、店に入ってくる。一瞬、緊張する店員たち。彼は、会社に出社する人たちをかき分けて缶ビールを買う。怒っているわけでもなく、ただ「早く帰りてー」といった、少し疲れた顔。

それからまた、ベンチに座る。夜、ただ待つだけよりイヤだろう。イヤであって欲しい。社会が動き出したのに、ポツンと取り残される感覚。イヤだと思わないと、そこから抜け出そうと思わないから。

朝の仕事を終えてチラッとベンチを見る。いない。跡形もなく、いない。ゴミはすでに片付けられたか、「ゴミを残すな」とご指示があったか。だとしたら、その行儀良さがせつない。

見て見ぬふりをした後ろめたさか、「ゴミくらい残していけば」と思ってしまった。

MEMO

日本人のカレー屋さん夫婦は、なぜか無言。まだ、二件目だけど。ピリピリしてるな。ネパール人の明るさを見てるから不思議だ。職人肌ということか。

食後のデザートを食べ忘れて帰ろうとしたら、一転、店主はとまどって「で、デザート」と表情をくずす。奥さんもそそっかしい客に、少しだけ慌てながら笑顔でデザートを出す。

個人の小さなお店は、毎日が真剣勝負。ミートソース専門のスパゲッティ屋さんもそうだったな。

PS

夜に待ち伏せしてまとめ買い、は少しきびしいか。

8日「都会の公園」

それは、黒いアスファルトと緑の柵に覆われていた。

今日は運動会の振り替え休日か。バイトに行く途中の自称・公園で、子供たちが数人、集まっていた。単純に、週休2日で休みなのか。今の学校が週休2日なのか、そこらへんが、あいまいで、普通に登校してる子供もいるし。

公園で遊ぶにしても何もない。広い公園があるだけでもいい。ここの公園も、一歩間違えたらマンションだっただろうな。

元々、銭湯があったところ。だいたい、銭湯の跡地はマンションに決まっている。土地が広くて立地もいい。ここなんて、JRの駅まで5分もかからないから、売ったら「億」は間違いない。

でも、銭湯のおやじは、「子供たちに遊び場を」と、ここを公園にしたのだ。たぶん、それと住宅密集地だから、火事で燃え広がらないために空き地にしてるのだと思う。

嬉しい話じゃあーりせんか。公園に差し込む朝日が後光に見えてくる。黒いアスファルトは、都会の人間の心を潤すオアシスだったのか。

さて、少年たち。ここで何するのか。分からん。スマホがあるから、国立公園でもやることは同じか。こうして物理的に集まって会話する場所が大事だと思う。エロ本は落ちてない。

MEMO

会話の引き出し。若いころは会話が続かなかったな。昨日、お土産でドラム缶の形をしたお菓子を買ってきてくれた人がいた。柄からみて、自衛隊のどこかの施設に行ったな。

「沼津に行ってきました」と書いてある。パートさん二人に話を振る。「あれ、自衛隊だよね。沼津ってことは三島かな」「富士じゃない」「そういえば、アメリカ人が好きで横須賀に通っていた子がいたね」「いたいた」「横須賀、一回行ったことある」「あ、ボクも」「うちのダンナ、そこで働いてた」「え、なんの仕事?」と盛り上がったところで、お土産を買ってきた人に「自衛隊に行ってきたの?」と聞く。

「ううん。サービスエリア」。一瞬、沈黙。すぐに「サービスエリアのご飯っておいしいよね」「海老名とかいいよね」「足柄もけっこう有名店とかあっていいよ」等々。

会話が続かないのは「経験」と「知識」が足りないからか。ボクたちには過去がある。いいんだか悪いんだか。若者は会話が続かなくて当然だよね。まだ、未来しかない。

PS

すべり台しかない公園がある。子供が3人いて、渋滞していた。それでも楽しそうだ。子供は目の前しか見えないから、関係ないみたいだ。今見える世界にのめり込める人生の天才。

9日「曜日感覚」

が、ズレている。シフトが増えたからだ。

ここ6年、週に4日と決まっている。だからどうも、おかしい。土・日終わって、一息つく。さて月・火曜。世間の休みが終わって、雰囲気が変わる。この変化が、割とあきない。月曜が終わり、あと一日で休みだなあ。要するに、だましだまし、か。

それが金曜からバイトがスタート。あれ、二日目なのに、日曜なのに、けっこうみんな働いているし、学校に行ってる子もいる。あ、今日は土曜か。ま、これは土曜と、日曜、忙しく働いてる人と、そうでない人、忙しく勉強している人と、そうでない人の違い。すぐ慣れる。

問題は3日目なのに、月曜なのに、仕事・学校が始まってるのに、あれ、なんでこんな暇なの? 日曜でも朝、用事がある人は嵐の日でも来る。予定なんて立てるもんじゃないな、予約のおにぎり30個はギャンブルだな、とか思う。

朝がすぎれば、閑古鳥でヒマな時間が続く。10時45分ぐらいから眠らたそうな人たちが朝めしを買いに来る。日曜の朝のコンビニは、平和な日本。

でも、頭の中は月曜だから、電車でも止まったかな、とまで行かないけど、「おかしい、ヒマ」とたびたび思ってしまう。そのつど、「今日は日曜日なんだ」という現実感覚のやり直し。めんどうくさい。

バイトに来る途中も公園が健康ランドになっていて、「あれ、月曜なのに、なんで健康ランド?」と頭をかしげる。いろんな健康法があって観察していて楽しいけど、基本、緑を見ていない、関係ない。公園じゃなくてもいいんじゃね。不思議な光景に、頭の混乱が拍車をかける。

それと、日曜なのに、平和でヒマな昼下がりなのに、「おれ、いま仕事してきた」みたいなピリピリした人、イライラ人がけっこういたな。あれ、やっぱり月曜?

コンビニは盆暮れ正月がないから、他の仕事と違って、曜日感覚がズレることがない。だからか、この戸惑い疲れ。楽といえば楽だけど、いいのか。「人生のリズムがバイトのリズム」は、少しさみしい。

MEMO

外国人の観光客。前までは「ありがと」「こんちには」レベルの日本語、飛行機の中で覚えましたレベルよりもやる気がなかった。ココ最近は「けっこうです」「大丈夫」「お願いします」、しかも、「こんにーちーはっ」なんてミーハーな言い方じゃなくて、情が伴った言い方に変わってきた。真面目に日本を体験しに来ている。

PS

そうなると、逆に今日は日曜日という思考が強くなる。でも日記を書いているのは翌朝、月曜。まだ、日曜の気がする。しかも朝の5時に起きる。少し明るいが、昨日なのか今日なのか分からなくなる。

今、いつものハイブリッド車のバックの音がする。あれ、今日は日曜なのに仕事? ああ、違うか。日記は前日に書きましょう。特に曜日感覚がズレてるときは。

でも一番は「今日が4日目。なのに明日、休みじゃなーい」。

10日「公共精神」

のカケラもない公共料金をレジで受け付けた。

支払い先でもなく、金額でもない。枚数。その数、50枚。一人で50枚。しかも朝の通勤ラッシュの時間です。レジが一台、占拠された。

50枚を、さらに折り曲げて持ってくる。分厚い束。マジか……。もちろん、最初は数が分からない。「多いんですけ、お願いします」。いやいや、レジ台の上に拡げられませんから。頑張って一枚一枚、丁寧に拡げたら、通路の突き当り、サラダ売り場まで届いてしまう。

バイト開始30分、まだ8時間近くある。こんなことで、心身ともに疲れたくない。公共料金ってただでさえ、間違えたらめんどうだから、緊張すんのよ。それが50枚。怒られてもいいから、じっくり、少しずつ分けて計算しましょ。

4回に分けて受け付ける。レジ台に10枚ちょっと、それでも多少はかぶさりながら並べる。「ピッピッピッ」とスキャン漏れ防止半分、嫌味半分で声を出しながらスキャンする。「ハンコ押してください、そしたら私が控えの部分をちぎりますから」と申し出てくる。さすがに気マズいよね。ありえんよ。

と、そこでおまかせしたいとこだけど、この時間にこんなブツを持ってくる人に任せるのは危ない。「イヤです」とも言えないので、ほっとく。「私のこと信用できないの?」と怒られそうだけど「怖いので数え直します」と、お店の控えをやや大きな声で数える。

事務所から失笑と苦笑い、隣の二つのレジでは、通勤ラッシュのお客さんでてんやわんやのパートさん。「ほら」。店の控えとお客さんの控えを間違えている。「余計なこと」と思うけど、ここで敵対したら、それこそ心身ともによろしくない。

「共同作業しましょ」と気持ちを切り替える。最後はボクがハンコおして、お客さんが控えをちぎる。ポンポン、ビリビリ。餅つきみたいになっていた。20~30分ぐらいして終わる。ココはどこだ? 時間が消えた。このまま帰っていいっすか。

朝の通勤ラッシュは10枚ぐらいに制限をしたほうがいい。実際、レジが5台ぐらいあるような、忙しい店はそうしてるらしい。ホント、なにより、ミスるのがこわいのよ。

そうなると、他の店に40枚待っていく。他の店も10枚に制限するかもしれない。次の店も制限するだろう。50枚、コンビニのはしご5軒。そのぐらい苦労は、しても罰は当たりませんよ。

MEMO

翌朝に日記を書くと、PSの方が盛り上がる。本文を書くとき、他人行儀な感じになるからか。日記はいきおいが大事だから、出来れば当日に書こうね。

PS

こわいから事務所で数え直し。イヤでも払った人間の名前が目に入ってくる。チャラチャラした会社だろと思ったら、介護の会社。一瞬、「あの時はお互い、カリカリしてスイマセンでしたな」と思う。でも今、書いていて、「こんな人たちの介護はこわい」と思う。

正確には55枚だから、並べたら角を曲がってドレッシング売り場ぐらいか。

11日「マニュアル対応」

をした。とても便利だ。だって、マニュアルに書いてあるし。

おじいさん。「両替してくれ」と洗剤入れの空きボトルに一円玉を100枚入れて持ってくる。「両替はお断りしている」と伝える。「一円玉100枚でコロッケを買いたい」と言ってくる。「同一通貨は20枚までとお断りしている」と伝える。

それで、いいはず。それで。「腹へってんだよ」の一言で固まる。なにも食べていないのか。一円玉、20~30枚ぐらいで何か買えないか、一緒に考える。小さなお菓子ぐらい、か。何回かに分けて買えば、数個は買える。「それじゃ、お腹いっぱいにならない」と首を振る老人。

見たところ、サングラスをした普通の老紳士。ただ、持っているオレンジ色の洗剤入れだけが異様だ。顔色もいい。歩き方もしっかりしている。失礼だが、生活に困っている人には、独特のにおいと、挙動不審さがある。この人には、ない。「あ、コインランドリーの帰りか」、でもおかしくない。

胸ポケットに銀行の通帳。「銀行が3時にしまって金が下ろせない」と言う。ホントだろうか。洗剤入れの貯金箱を持ち歩くぐらい腹が減っているなら、朝からそうだろう。銀行には行けたはず。確か、銀行で両替を断られたと言っていた。

「違う店で両替してくれた」と言い出した。たぶん、そうだろう。それをやるとキリがない。だから、2回目は断られたんだと思う。でも一回ぐらい、いいか。100枚入れると自動レジが枚数制限でエラーになるかもしれない。「前回やってくれた」と、次に来たときパートさんがイヤな思いをするかもしれない。

隣にいたパートさんに「どうしたの?」と聞かれて答える。「ダメでしょ」の一言。ホントはこれが正解だろう。「ちょっと待って下さい」と気を持たせるほうが、もっとダメ。

おじいさんが来る。「ハッキリ、ダメならダメと答えてくれ」。「すいません、お断りしてます」と答える。怒るわけでもなく、淡々と帰っていく。顔は見ていない。「どっちなんだよ」と声を荒げてくれた方がよかった。断ってもなんとも思わなかっただろう。

ホントは、うだうだ考えずに「腹へってる」と聞いたときに、行動してればよかった。つまり、そういう人間だということ。

年金の支給日が15日。たぶん、使いきってしまったんだろう。あと、4日か。単純に銀行が3時にしまっただけで、お金があればいいが。

MEMO

隣のパートさん。子供のお客さんには「靴ひも、ほどけてるよ」と釣り銭を取るタイミングで話しかける、温和な人だと思っていた。いろいろな面があるのだな。

PS

パン屋さん。無添加のこだわりの店。サスティナブルを掲げて夕方の5時すぎから20%引き。それが目的ではないが、ありがたく立ち寄る。パンを選んでいると「耳、下さいっ」と、少女が元気よく店に入ってくる。

「パンの耳、あります?」と言うと、タダでくれるのが普通のパン屋さん。この店は「募金」と言うかたちでお金を取っている。女の子、いくら入れたかな。

「ありがとうっ」と、袋いっぱいのパン耳を持って帰っていく少女。いつもなら微笑ましい光景だが、今日は「パンの耳を食べるような生活をしているのか」と考えてしまう。

ウサギの友達とかハトの顔なじみとか、いっぱいいるのか。「外にいる親が、この店の理念に共感したからだ」、と思いたい。

12日「欲の発動」

が、起こらない。自然な欲とはなんだろう。

ということで、「欲」の観察記を書こう。ちなみに「欲がないようにしたい」というのは、とんでもない「欲」なのは、確かだと思う。

朝、眠くない。年を取ると体力がなくなって寝られない、らしい。寝るのにも体力がいるのか?たぶん、カーテンを開けて寝るからだろう。この時期、明るくなるが早い。早すぎる。

あと、「いつまでも寝てられる」ってこれ、最高の贅沢ね。今の世界でこれができる人がどれくらいいるだろう。ついでに考えてみる。

・平和な国ということがいえる。

・衣食足りて礼節を知るかはともかく、衣食住は足りている。

ここまでは先進国と呼ばれる国。では、先進国で好きなだけ寝ている人はどれだけいるだろう?

不眠症の人をターゲットにした商品が売れている。「これを飲んで眠れる」という商品があったら怖いが。眠るって意識がなくなるってことだからね。

「これで眠れるという薬はない」ということは、立て続けに発売される不眠商品を見れば分かる。ほぼ、お守りか。

この文章を読んでくれる人は、なにで読んでいるのだろう?たぶん、スマホだろう。スマホを手放せない人は不眠なのではないか?他にも仕事、家族、健康、過去・未来が心配な人。

先進国でも少なそうだ。睡眠欲を満たす。かなり贅沢だと思う。これだけでいいのでは?タダだし。ありがとう。

朝、起きて顔を洗う。これは欲か?習慣だよ。習慣って欲か?お茶を飲む。飲みたいという欲があるからか?習慣だよ。習慣でもイヤならやってないよ。「お茶を飲むな」と言われたら、「じゃ白湯で」、ということではなくて、朝、ゆっくりお茶的なものを飲む、が大事。大事って欲か?

いつも通り、休みの初日は掃除。今週はトイレ掃除。イヤだなと思う日もあるが、そう思うと余計にイヤだから、とにかく動く、終わらせる、終わらせたい。これは欲か?

一休みして、ブログを書こうとか、欲しいもの買おうとか、借りたい本あったら借りようとか、思うけど、パソコンを開くのはめんどくさい。めんどくさいは、欲か。

スマホがあって、簡単に欲を満たせたら、「めんどくさいから、めんどくさいことしない」欲は満たされないぞ。これはストレスなはずだ。そう感じないのは少し不自然だろう。

日記を書こうという欲もない。だから、翌日書いている。なんか、めんどくさくなってきた。おっ、欲が出てきたか。ではありがたく、いただこう。

MEMO

図書館でなにか借りてる人。一人で10~20分くらいカウンター前に陣取っていた。「ありがとうございます」と楽しげに帰っていく。待たされて人、受け付した人、イヤだろうな。それが気にならない人が、一定数いるようだ。

PS

昼ごはんもあまり食べたいという欲がなかった。早くも夏バテか。明るく挨拶された手前、仕方なく例のカレー屋さんの姉妹店に行ってみる。この欲はなんだろう?

例のネパール人店長がいない。店長じゃなかったか。でも負けずに明るい店員さんがいる。明るいというより、延々、しゃべっている。しゃべりたい欲がハンパない。料理作ってる人も苦笑い。ボクは感心して見ている。クレームが出そうだが。

欲は扱いが難しい。出なくても困るし、出すぎても振り回される。ネパール人の店員さん、図書館で借りてた人、バランスの大切さを教えてくれる。

13日「図書館参り」

をしないで済んだ。

今日は月に1回の図書館の休みの日だ。だいたい忘れて、図書館に行ってしまう。落ち着いて先週ぐらいから準備して、余裕のスルーをすることができた。ここまで準備ができたことは自分史上、初の快挙ではないか。毎回、こうありたい。

先月はどうだったか。図書カードを持ってポケットに入れたあたりで「あっ」となったか。本を手に取って階段を降りる途中で「あっ」となったか。いつも似たり寄ったり、平たく言えば、100%忘れている。気づくタイミングが違うだけ。

ひどい時は4か月ぐらい連続で図書館に行ってしまった。一回目は図書館の前まで行っても気づかないで真っ暗な館内を覗き込む。「あれ?暗いぞ。あ、休みか。あっ、忘れてた」。神社の奥を覗き込むように確認する。

ここら辺はあるある。次の月も忘れて図書館の前まで行く。「あ、違うわ」と、忘れたことをなかったことにして、そのまま図書館の前を素通りする。

次の月は図書館の少し前で立ち止まる。さすがに三か月連続は落ち込む。「ボクはこれからちゃんと生きていけるのか」。しばし、呆然。背中を丸めてとんぼ返りをしたな。

次の月は図書館の通りに入る直前で気づく。「もしかしたら、来週かもしれない。一応、行ってみたら」と淡い期待をする。間違いなく今週、第二木曜日。お休みの日ですから。

それから少し前、3か月くらい前か。久しぶりに忘れて本を返しに行く。図書館の通りの、またその前の通りで気づく。「おおっ」となる。余裕の忘れ。一瞬、帰ろうとするが、「このままだと無駄足だから」というより、忘れたことを忘れないように、返却ポストに本を返しに行く。

図書館に近づく。オバちゃんが図書館の駐輪場に自転車を止める。暗い図書館内を見て「あっ」となる。オバちゃん、逃げるように帰っていく。うっかりした自分が悔しいのだろう。

もう一人。おじいちゃんが図書館の前に来る。入口のドアの前まで来ても、休みだと気づかない。そのまま中に入ろうとして、開かない自動ドアにぶつかりそうになる。それでも気づかない。コンビニだと、さらに自動ドアをこじ開けて入ってこようとする輩もいる。「電気の定期検査でしまっております」。

さすがにおじいちゃん、自動ドアの奥にある「本日休館日」の立て看板に気づいて帰っていく。首をかしげて、まだ納得していない。なにが腑に落ちないのか。休みが月に一度なんてありがたいでしょ。

昔は月曜も隔週で休みだった。「間違えまくったっけ」といえば、そうでもないような。一週間単位の休みだと覚えやすいからだろう。なんで月1回になったのか。日・祝も夜の7時まで開いているようになった。ありがたいが、そこまで?

MEMO

焼きそばを炒める用に買ったチタンのお箸。今日は野菜炒めで使ってみた。そのままチタン箸でご飯を食べる。

「ん?」。茶碗の底がチタンで傷つきまくっている。一瞬、チタンカラーに染まったかと思ったが、どう見ても削れている。茶碗がはげるとこの色になるのか。チタンカラー。すぐにいつもの竹の箸に変える。

チタンの箸でご飯を食べないように。

PS

「図書整理日」が休みの正式な名称。休んでないのか。その次の日、けっこうな数の本と雑誌が「ご自由にお持ちください」と置いてある。あれを選ぶ基準はなんだろう。それを目当てにくる人たちもいる。

けっこう群がっている。欲しい本・雑誌なんてあるのかな。そうじゃないなら、なぜ?

14日「再び穴あきシャツ」

を着て図書館へ行った。

巡り合わせとはいえ、近所の100均ならともかく、図書館まで。気が遠くなる。恥ずかしいならやめればいいが、上着を着ればいいが、30度、超えている。暑い、上着なんてムリ。

シャツを変えたら?そのためにシャツを着替えるなんて負けた気がする。誰に?自分の勝手なイメージに。背後からヒソヒソ話が聞こえる。小学校の休み時間の女子たちか。

警戒しながら、家から出る。いきなりマダムがうしろに立つ。なんかどうでもよくなる。一応、少し早足で穴が見えなくなるぐらいまで距離を開ける。なんとかなるさ。

それなりに気にしながら図書館に向かう。みんないきなりの真夏日でそれどころじゃないだろう。ボクもしかり。ママチャリに何度か背後を取られるが「どうぞどうぞ見てって下さい」。女子大生の集団がうしろから来たらどうなってだろう?少し考えてヒヤヒヤする。

シャツの穴の存在感を感じながら、適度に背後を気にしながら歩く。なんかリフティングしながら歩いているみたいだ。やったことないけど。程よい緊張感というやつね。

図書館に入る。やはり、うしろに並ばれるのはイヤだ。お姉さん職員が返却された本をパラパラ読んでいる。ボクが来ると慌てて本を置く。すぐに貸し出しの手続きをしてくれると思ったら、今読んでた本と数冊の返却の手続きを始める。こっちが先なのでは?

一瞬、穴がふさがる。代わりに、思考に穴ができる。大きな穴。予想外のことが起きると開く穴。なかなか塞がらない。帰りながら、思考のシャベルで穴をふさぐ。ダメ。シャツの穴の存在感で思考の穴をふさごうとする。ダメ。どちらも思考だから、ダメ。

女子大生の集団が来れば、シャツの穴がブラックホールになってすべて解決するだろう。未来の女子大生と、昔の女子大生が自転車で通り過ぎる。シャツの穴に一瞬、風が当たる。少し、思考の穴がふさがった。

背中と穴と思考の穴、大きくなったり、小さくなったり、大きくなったりしながら、家にたどり着く。シャツの穴はもう、完全にふさがっている。レトルトカレーを食べよう。

MEMO

レトルトカレーのご飯。昨日のご飯。レンジがあれば冷蔵庫に入れとけばいいけど、ない。冷蔵庫に入れると固まる。いつもは、仕方ないから鍋に入れて蒸すか、煮込む。

今日はレトルトカレー。そのまま、放置しよう。昭和を、レンジがないころを思い出そう。テーブルの上にご飯とおかず、その上に蚊帳のようなテントのようなもので覆っていたあの頃。ま、いけるだろう。

真夏になってしまったキッチン。においを嗅いでGOサインが出た。レトルトカレーを温めてドバっとかける。うまい。普通に食べられる。でも、少しぬるい、固い、これが昭和の味か。

PS

熱帯夜。穴あきシャツが夜風に当たっている。ほんの少し、穴のぶんだけ涼しい。夜中は少し冷える。上着を着ることにする。穴あきシャツの穴が、静かにまぶたを閉じる。

15「熱帯ヤー」

が待ち伏せていた。

これぐらい大丈夫だろうと思ったら、暑い、暑すぎる。窓を開けたくても、外は雨が降っている。突風が吹いて、部屋の中が濡れるかもしれない。仕方なく起きる。夜、9時45分。

キッチンに出る。あれ?キッチンの方が涼しいぞ。帰ってきたときは冷蔵庫の温度で部屋と同じがそれ以上だったのに。ちなみに真夏は部屋の方が太陽光で2~3度熱くなります。それでも温度計を見たら30度。

ウロウロする。ココでスポーツドリンクをがぶ飲みしたら、夜中の連続おトイレは決定する。その前に、お腹の調子が今一つ、腹も壊すかもしれない。そうしたら、水分は取らないと。そうすると、おトイレ。めったに動けない。熱帯ヤー、おそるべし。

風呂場は多少、涼しいと思ったら、数時間前のシャワーの熱気がまだ抜けない。階段の下が涼しかったっけ。寝るか。どうやって。階段の最下段、その目の前はドア、幅30センチ。「いざ」、という時、いつもの想定の甘いと分かる。寝れるかっ。

外の方が全然、涼しい。だから、扇風機もエアコンも使うのがおっくうになる。これも「外で寝たらいいじゃん」という想定の甘さが分かってしまう。雨降ってるし、どこで寝るの?。雨の中、さすらうか?出来ません。「このまま耐えよ」という気になる。

部屋に戻って転売ヤーをやり過ごそうとする。夜中の3時ぐらいになると、まだこの時期は少しだけ涼しくなる。待てません。窓をおそるおそる、開けてみる。雨で涼しくなった冷気が足元を爽やかにしてくれる。冷気は足元に来る。だから、風呂のお湯の底がぬるいのか。

しょうがない。スポーツドリンクをコップ一杯、チビチビ飲む。また、歯を磨かないと。水ですすげばいいと思ったら、全然、口の中が粘々している。これを放置したら、朝まで気持ち悪い。仕方なく、二度手間の歯磨きに行く。突風が吹くと怖いから、窓を閉めて。夜の10時になる。こういうとき、時計を見ちゃダメよ。

と、60センチも離れていない隣の家の部屋の明かりが消える。「カチッ」というスイッチを切る音とともに。10年近く住んで、初めて見る光景。コッチは慌ただしくスイッチをつけたり消したりしているのに。「眠らないと」。焦ってくる。なんでこんな日に、新発見。

「どうなっても知らん」と、窓を全開にして、寝れたらいいが、しばらくボケーっと座って涼しくなるのを待つ。雨が止んだり降ったり。どっちかにしてよ。しばらくして、ようやく寝られるぐらいになる。と思ったら、今度は少し肌寒いではないか。この時期の熱帯ヤーは手強すぎる。

PS

夜中、起きてトイレ。あれ?少し前のトイレで鏡を見たとき、前髪に人生初の白髪が一本見えたのに、今は見えない。なんか、若返ったような、得した気分になる。

16日「再び、曜日感覚ん」

今週も週5で、土日が絡んで、日記を当日書けなくて、今日が月曜で。

先週と同じように、頭の中の曜日感覚んが「分からねえ」と混乱している。いや、混乱して欲しい。でも実際は、ほとんど慣れてしまっている。6年近くの習慣が、たった2週間で修正されてしまう。少し怖いし、ホントにいいのか。

人間の適応能力は、つまるところ、忖度能力か。

曜日感覚んは「よいしょ」されたわけか。思えば10年近く、週3で通してきたのに、短い時間だからと週4にして、そのままダラダラきている。気がついたら短い時間じゃなくなってるし。曜日感覚んは、言葉たくみに慣らされたというわけか。

「騙された」とも言えるし「大人になった」とも言える。感覚んだって自分なわけだから、出来レースといえば出来レースか。問題は「イヤだな」という気持ちに慣れてしまったコトだろう。

少しずつ、自分の感覚んに鈍くなる。では、なんのために?いや、ホントの問題は鈍くはなっているけど、イヤなものはイヤだと体はサインを送っている、そのことに気づかないこと。

だからストレス。だからストレス対策の商品が売れる。イヤだという感覚ん。楽しいという感覚ん。慣れていいことと、慣れちゃダメなこと。「なんのため」とか意味はとりあえず、置いといて、「それでも」少しずつ楽しくする工夫をすること。

たぶん、もうすぐハードワーカーが乗ったハイブリッド車のバック音が聞こえるだろう。悲しいぐらいの適応と順応。「あれ、日曜なのに」という先週の幼気(いたいけ)さが懐かしい。

MEMO

「PS」の2番目に一歩近づいたかな。

PS

「感覚ん」という文字が誤変換されて、引っ張られる。こういう少しの遊びを楽しいと思うか、イヤだけと楽しくなるまでやろうと思うか、気づかないか、無視するか。今日は1番目よりの、2番目。日記を始める前は、確信犯的な3番目だろう。あるいは、ただの3番目。2番目がイヤといって、4番目を採用するのが大人、か。

17日「言い訳せんと生まれける」

今日はものごころ付いたときから、言い訳していた。

まずは、朝。日記を昨日の夜に書けなかった言い訳。それを「日記を夜に書くか、翌朝に書くか」というネタにして言い訳祭りが始まりそうになる。が、それもめんどうで「そのネタはいざという時に取って置こう」という言い訳がすぐに発動する。

仕事中、ミスをする。途端に、それを取り繕う言い訳が、頭の中に駆けめぐる。言い訳をやめて、次に気をつければいい、というのも言い訳じゃないかと気がして、言い訳をやめようということも、言い訳じゃないか。

再び、熱帯夜。「以下同文」のようなパターンで進む。雨が降っていないから窓を全開にしたが、無風という。このことを日記に書こうと決める。明日でいいや。だって炭水化物を取ったから、だって日記は朝に書く方がはかどる、などなど援護射撃の言い訳が、電光石火のスピードで出てくる。

もはや誰にも止められない。そして、一理あるでしょ。それが問題なのだ。長い目で見るとアホだというわけで。言い訳に罪があるわけじゃない。頭の中の体育教師が「言い訳するな」というと、言い訳して怒らせたくなる。ま、これは別問題。

言い訳がいけないのか。否。ただ、言い訳をしている自覚はいるだろう。そこに自由がないことが問題。言い訳をして守ろうとしていることは何か。そこが見えれば止まるよね。

熱帯夜も佳境。もう少し耐えれば涼しくなるだろう。雨も降るらしい。とはいえ、体が熱い。スポーツドリンクをどうするかという問題で頭の中でにらみ合い。歯を磨くのがめんどくさーいって、にらみ合うことか。

そういうば、水出し麦茶という手があった。よし、休みの日に買って作ろう。だから、今日は我慢しよう。体が熱くて、息苦しい。でも、スポーツドリンクはちょっと。いや、このままだとお亡くなりになるからね。していい言い訳と、いけない言い訳があるでしょ。

言い訳って現実逃避クセにつながるのか。見通しの甘さがもろに出る。つまり、一歩間違えれば……。スポーツドリンクをチビチビ飲む。だってさ、歯磨きだけじゃなくてさ、夜中にトイレさ、何回も起きたらさ、寝不足で免疫力的にどうなのさ。一理、ある。難しいところ、その見極めが大事ということ、さ。

MEMO

バイトの帰り道、お気に入りのお菓子を買い忘れる。お気に入りのお菓子をめぐる旅。こういうイージーミスのとき、なぜかどこにもない。やっぱりか。でもあったことを忘れて、なかったことを覚えていると思う。だから、だいたい、あった。

PS

日記を朝に書いてるけどさ、どう見ても昨日の想定より面白いのさ。この期に及んで言い訳どおりってあり?

18日「ヒマだった」

ありがたいことです。

抽象的な話が続いたので具体的に、なにがどれだけなにもなかったか書いてみよう。とりあえず、大雨だったけど、もう慣れたよね。

バイトが始まる。雨でヒマだろう。その通り、ヒマだと思ったら、社会は回っていて、仕事の人たち来る。あたりまえか。折りたたみ傘のお客さんが多い。通勤電車の都合か。

ビニール傘はけっこう外に置いておくと盗まれるけど、折りたたみは大丈夫の気がする。が、お客さんは外で一生懸命に折りたたみの雨粒を落として店に持ってくる。あの作業を見ていると何かの厄払いに見える。

昼からもっと大雨だから、昼の分も買いに来るお客さん。それでも3分の1ぐらいか。忙しくないことは織り込み済みだから、ヒマ疲れ対策はできているともいえる。大変っすね。ぼんやり、雨の強弱、曇の明暗を見て過ごす。

と、電話が鳴る。オーナー代理から。店長が出る。長々と話を聞く店長。「考えさせてください」と店長は沈んだ様子で電話を切るのでした。

店長から「店長降格」の知らせを聞かされる。そういえば、夕方の女の子が「夜勤のおじさんがめんどくさい」と今日で辞める話をして、落ち込んでいたな。仲が良かったからね。

昼ごろ。予報通り、大雨注意報が出るぐらいの大雨。そりゃヒマだわ。でも、意外とお客さんが来る。台風でも酒とたばこは来るからね。一部の辛い食べ物も。ご愁傷様です。

と、電話が鳴る。夕勤のもう一人の女の子が「熱が出て休みたい」とのこと。店長は、渋った返事を聞いたオーナー代理に、昼1時から近所のハンバーガー屋に呼び出しを受けている。その前に家に帰って休んでいる。元々、朝出て休みだけど、今日はゆっくり休めないだろうな。「店長いないから、店長に聞いてみて」。

昼過ぎもヒマ。ほどほどにお客さんが来て、ヒマ疲れもない。大雨にみんな慣れたんだろうな。フラフラ店の中を歩く。ちょうど新人の子が品物を出したので、手直しで時間がすぎる。それにしても、おじいちゃんおばあちゃんは、ステイで、ほぼ来ない。徹底しているな。

こんだけ雨が降ると、床が濡れてキケン、と思ったら、そんなに濡れてない。ATMの前だけ異様な水たまりが何回もできてたな。こんな日にA・T・Mっすか。もはや現代の雨乞いか。モップがけは露払いか。

と、店長から電話がある。「夕勤、ボクが出ます」。さすがに声が疲れてるな。オーナー代理との会談はどうなった?聞けないっす。いい方向に向かえばいいが。

夕方。店長が来る。そんなに疲れてない、吹っ切れたようす。5時になる。「あれ?」。今日で最後の女の子が来ない。仕方ないから、来るまでボクが残業することに。不思議とイヤじゃない。今日で休みだし、それどころじゃない店長が目の前にいるし。

朝のメンバーたちが帰っていく。店長、必死といっていいぐらい、来ない女の子に連絡している。ボクもいい子だったから、デザートでもあげようと思ってたけど。どうしたんだろ?

結局、そのまま連絡が取れない。店長、仕方ないから社員に電話して来てもらう。ボクはその間、仕事していた、というより、ヒマなので事務所で海苔巻きを食べていた。「混んだら出るからね」。混みませんから。

雨が止んできたみたい。残業のおかげで雨にぬれず、お腹もふくれた。店長、下を向いてこの世の終わりのような顔をしている。「あきらめよう」と励ますが、こればっかりは。若いから世界が狭い。でもこればっかりは。

特にどうってことない、ヒマな一日。でも、店長にとってはかなり災難な一日。踏んだり蹴ったりに遭った人と、そうでない人。いろいろ、みんな大変なんだな。自分だけじゃない。振り返って、そう思う。店長、せめて女の子と連絡取れたらなあ。

MEMO

曜日感覚。だいぶ夜叉ぐれていた曜日感覚。お気に入りのお菓子を普通に「今日買えばいいじゃん」と気づく。4日働いて、休みだろと思っていたのだ。肌にうるおいが戻ってきた感じ?

PS

日記は具体的な方が書きやすいが、そこに胡坐(あぐら)をかいちまうな。もっと頭を使わないと。

19日「スーパースター」

が帰ってきた。

人でごった返していた。ホントにごった返していた。出たり入ったり、押し合いへし合い。警備員の人が何人も駆り出されて、ママチャリの案内やら、通行人の整理やら、関係ないおじさんの道案内までやらされている。

正面でサイン会ならぬ、ポイントカード会員の受け付けをしている。そこも大繁盛。そう、今日は、正確には昨日が、近所のスーパーのリニューアルオープンだった。

3年ぶりぐらいか。デカいマンションを建てて、一階と二階がスーパー。ありがたいことです。そんなに利用するスーパーではないけど、浄水器の水を汲みに行っていた。

この3年、坂をのぼったスーパーまで水を汲みに行っていた。雨の日も風の日も。これで水汲みの苦労から解放されるわ。開店祝いもかねて、いろいろ買いに行こう。

と、思ったら冒頭の騒ぎである。入口が狭い。ひっきりになしに人が入っていく。会員カードの受け付けでさらに入口に圧迫感を与えている。開店祝いの花をけり倒しそうな勢い。食べ物が絡んでいる熱気というか、とにかくいろいろ渦巻いている。

出口から入ってやろうと思ったら、会計と袋詰めする人々で溢れている。こりゃ無理だわ。昔は、テーブルが置いてあって、ヒマな店だったな。そこが良かったんだけど。

昼寝して、さすがに落ち着いただろうと、再び開店祝いに行く。それなりに混んでいるが、警備員の姿が見えず、店員の人たちが数人、立ち話をしている。よし、行くか。

店に入る。カゴを渡される。テンションが上がるじゃないか。出た。このスーパーならではの「謎の外国ポテトチップス大袋」。なつかしい。他のスーパーのお菓子売り場に行かないから分からないけど、こんなに巨大な外国ポテトを推しまくる店は、他にあるまい。

開店セールのコーナーが入り口の近くで続く。これじゃ、入口で詰まるわ。とにかく、通路が狭い。そこにカゴを持った人々、カートを持った人々、なにがどこにあるか分からないからウロウロする人。それでも、この棚の配置は迷路ですな。

納豆を買うのに何回、一階と二階を行き来したか。納豆を探すのに苦労するスーパーなんて、聞いたことない。一丁目一番地でしょ、納豆とか野菜とか日常系って。

謎のアウトレットのワイン?オリーブ油?の瓶が、社会主義の国で見かけたような一種類だけズラッと、棚をまるまる占領してた。もうこれは、これは、期待してないどおり?パートさんは「近所の同じスーパーは、生まれ変わったように良くなっよ」と言ってたけどな。

巨大ポテチとか、そんなに欲しくないチーズとかいろいろ買ってお会計。セルフレジでパッパッと帰りたいと思ったら、会計の入り口でお姉さんがレジを打ってくれる。それから会計専用のレジ。それが終わったら袋詰めのテーブルへ。

セルフでピッ、カードでパッと払って、その場で袋詰めが世のスーパーの流れっすよ。せめて選択させて。あれ、浄水器は? なーいっ。3年捨てないで、2週間前から洗って待っていた専用ペットボトル。今もキッチンの一等地でピカピカ青光りしている。君の出番、ないらしいよ。

それでもありがたい。ボクもそうだけど、近所のおばあちゃん、おじいちゃんたち。もう一つあったスーパーが、駅の向こうに移動してしまった。坂をのぼって駅を越えて、その前に大きな道路を越えて行き来する心理的、肉体的なハードルは思っているデカい。

買い物難民。こんな大都会の、全国的な商店街がある街で、エアーポケットのように出来てしまう怖さ。コンビニもあるけど、日常品を全部買えない。近すぎて「いらん菓子パン買っちまった」なんて、嬉しい悲鳴だったわけだ。

失ってはじめて気づく近所スーパーのありがたさ。開店前、おばあちゃんが「待ってるよ」と、店の前で打ち合わせしてる店員さんに声をかけていた。祈るような声。無言で開店の日を確認して立ち去るママチャリのおばちゃんもいた。

スーパースターが帰ってきた。

MEMO

日記。

タイトルと一行目でだいたい仕事が終わっているな。

今日はスイマセン、スーパーな日で。

PS

浄水器はもう少し様子を見よう。近所のカレー屋さんとか、待ってる人がいるからもしかして。

20日「明日も休み」

なので嬉しい。

休みが2日だと、どうも休んだ気がしない。というより、休み方がぎこちない。お休みモードに入る前に休みが終わる感じか。

一日目はほとんど、家事で終わる。主に買い物ね。文字通りの右往左往。普段、消費をしないから、この日はタガが外れて、やたらお金が減る。1週間の予算が、数時間でほとんどなくなる。いいんですけどね。消費って疲れるなって、分かってきた。ホント、最低限でいい。

二日目、前の日に買ったものを食べる。時間がいきなり、できる。ここでどうしていいか、けっこう戸惑う。ぎこちない休み方。前の日にはっちゃけた食べ方をすると、胃腸がダルくなって、「しょうがないから寝る」となる。そして、夕方。「もう明日、バイトかい」。はい、休み終了。

でも今週はもう一日。「明日も休みか~」。このまったりした余裕が、たまらん。朝、好きなだけ寝てていい。この自由。布団に入るテンションは平和そのもの。ホント、ありがたい。

世の週休二日は全然、足りないのでは。小学生は家事をしないからいいが、一人暮らしの大人はけっこう、ギシギシの生活なのでは。3日、あった方がいいよね。

でも、と。4日はキツいな。4日はフリータ的には、時給だからキツイ。ま、それもある。それ以上に、休みが余るという感覚がこわい。なにしていいか分からん。ココで趣味があれば助かるが。助かるための趣味って、ホントに趣味? スマホいじりが典型でしょう。

そう考えると、休み力が足りない。働くことに依存している、ともいえる。楽しい趣味ってめちゃ大事ね。この日記がそうなればいいけど。趣味をうらやましがったり、ひけらかしたらいするのは、あまりいい趣味ではないが。

あと、自分のペースで働くってけっこう趣味だなって思う。しかも、ありがたがってもらえて、お金ももらえる。フリータって悪くないよね。さらに会社にしばられない「フリーランス」って働き方が一番なのかな?「一人会社」みたいで、いろいろ大変そうだけど。

大事なことは、趣味を持つことより、自分のペースで働く、生きることだろう。その日、その日、自分で自由に選択した一日を過ごす。そして、うまくいかない日も「今日は寝る」と開き直るわけでもなく、それなりに納得して床につくこと。まだまだ修行が足りませんな。いつか、こう言える日が来たらいいよね。

「生きること、趣味かも」。

MEMO

休みの楽しさV字回復、

ザ・和食。

PS

2日目の気持ち良くない昼寝から起きたあとの、数時間は途方に暮れる。気力を振り絞って作ったあっさり夕ご飯でⅤ字回復できた。あそこで菓子パンとかドカ食いしてたら沼だったな。困ったら理屈じゃなくて、胃腸ね。

21日「2日前の天気予報」

では「曇るけど晴れるよ」。でも、フタを開けたら大雨。

これは外れた方が問題なのか。毎日夕方6時55分の天気予報を見ない人が悪いのか。そもそも、予報だから、外れても問題ないのか。

天気予報ほど当たる予報はない、というけど、その通りで、外れない。よく見ると外れてるかもしれないけど、悪い方に外れないから、覚えてない。雨の予報が晴れとかね。晴れの予報が雨だったら、覚えてるからね。おい、聞いてないぞ。

今は雨雲レーダーのおかげで、いつどこで雨が降るか10分単位、町単位で分かる。それでも、時間と場所が微妙にズレる。最後の最後は分からない。

コッチだってそこまで天気に振り回されたくない。10分後、頭の上で雨が降ったからって、なんだってんだ?

だから、今日、洗濯を干すつもりだった。でも、昨日、干した。目の前の道路が水道管の取り換えで今日あたり、ホント、家から出られないぐらいの距離で穴を掘ると思ったから。そんなんじゃ、洗濯なんて干せないでしょ。

こういう偶然を不幸中の幸いというのか。雨が降るのが不幸か?水道管の工事が不幸か?天気予報を毎日6時55分にチェックしないのが不幸の始まりか?こうして日記のネタになったのは幸い?

けっきょく、どっちでもいいのでは?情報なんて、その程度でしょ。一番肝心な緊急地震速報が当てにならないし。情報が自分の未来を作ることはない。「その場しのぎには使える便利なツール」ぐらいか。振り回されずに、うまく使いましょう。

天気予報は、毎日夕方の6時55分ね。テレビないけどね。

MEMO

雨で昼ごはんもおやつも買いに行けず。仕方なく冷麦をすすった。胃腸が軽い。昼寝もちょうどいい。いらないぐらい。腹八分、スゴくない?

PS

2日前の天気予報。価値があるか。では、二日前のワイドショー。なんでそんなに価値があるか。他人の過去ではなく、自分の現在を生きよう。それが、あなたの未来を作る。「楽しい過去」というおまけ付き。

22日「夜の宴」

オジさん、今日もその日に日記が書けずに、夏至で朝4時半に起きちゃったので8時に寝る。

夏至か。一年で一番「日」が長い。夜が短いというわけね。起きる時間が早いから、寝る時間が早くなる。夜が長くなる人もいる。

9時ごろか。ウトウトしていると天気が急に悪くなってくる。風が容赦なく吹きまくる。すると、中学生ぐらいの子たちの声が聞こえてくる。なにかのパーティー帰りか、ハイテンションで坂をのぼってくる。

夜に騒ぐ人たちがいることが珍しくなった。住民としては、うるさいだけで、いいことないけど、近くに商店街があることを考えると、静まり返っているのは景気がよくない。ほどよい騒ぎは時間によるけど、街の空気が活性化して許容できる。

一年の一度のお祭りなんて、大音量の「東京音頭」なんて聞いてて楽しいし、冬に聞く「火の用心」なんて今では絶滅危惧、有形文化財レベルなのでは。全然、いい。

子供が「火の用心」とほとんどやけくそで叫ぶのを聞くのは楽しい。「用心」という言葉の意味も分からず言わされてる感がハンパない。終わったら、ご褒美をたくさんあげて下さい。あと「マッチ一本」はさすがに言わなくなったな。

オジさん、元気な中学生の騒ぎを聞いて、「久しぶりに元気な子供がいるな」と、少しうれしくなる。そこに急な雨と風。こんな天気、昔はなかった。負の遺産というのか、大変な時代を用意してしまったな。少し、申し訳ない気持ちになる。

それでも、中学生は元気に騒いでいる。年寄りは変化についていくのがやっとだが、若い子はそこでたくましく生きていく。天気なんて知ったこっちゃない。親は迷惑をかけないように抑えつける、公園とか遊ぶ場所は「禁止」の看板だらけ。それなのに頼もしい、時代に抗うデモのようだ。

さらに夜。初老のオジさんの声が聞こえる。酒に酔っているのか、こっちが寝ぼけているのか、何を言っているのか分からない。ただ、いきなり声を張り上げるので、おどろく。数ヶ月に一回、現れるな。

いろいろ不満があるのだろう。強がって声をあげるが、あんまりうるさいと警察を呼ばれるからか、すぐ静かになる。周囲を気にしながら騒ぐ。なにしに来たんだ。少し、情けない。「さむい」と思わず出た言葉だけ、伝わってきた。

MEMO

「夜の宴」というネタに対応できる脳内フットワーク、あるいは厚かましさ。

PS

酔っ払い、騒ぐ、ゴミはセットだけど、それはない。これも通報対策か。行きつけの場所だから?いわゆる青空酒場か。夜空だけど。

23日「甘えん坊」

を甘やかさないと甘えがなくなるという甘えた考え。

結局、人間というより生き物は目の前のニンジンをスルーできないのだろう。有形か無形、直線か迂回かという違いだけで。

あえて厳しくするという「愛の鞭」も、自分の考え方が正しいという甘えがある。ホントに正しいか? 思考停止は甘えだろう。「問い続ける厳しさ」が、ホントの愛の鞭か。自分のしりを叩き続けよう。

パートさんが仕事を覚えるチャンスにして欲しいと、「一緒にシフトを入って欲しい」という頼みを断るわけでもなく、スルーした。

でも、何も変わらず、オーナー代理に泣きついて「シフト、入れない?」とオーナー代理から頼まれる。いいんですけどね。パートさんが仕事できなくて困るのは、オーナー代理も同じなのでは? もちろん、一番困るのはパートさん。

甘やかさないのも甘えだけど、じゃ「めんどうだから、甘やかしちゃえ」は、中毒性がある甘え。「楽を覚える」というね。できるだけ甘えは控えた方がいい。気がついたら糖尿病患者だらけ、あるいは無理なダイエットをしたストレス患者だらけになったな。

処方箋を書くなら「バランス感覚」ということか。甘いニンジンに振り回されそうな自分をステイさせられるか。余裕がないとニンジンに飛びついちゃうよね。その余裕を持ち続けられるか。

甘いニンジンだらけの世の中で。

MEMO

アパートの解体現場。住んではいなだろうが、引っ越しが終わっていない。建物てきにはつながって見えるけど、中で分断されてるのか。レジスタンスか。ただのマイペースか。

PS

「分からない」という甘えた考えが一番、辛い。分からない?

24日「梅雨の33℃が一番しんどい」

と思います。湿度がね。天気のどんより具合とかね。「これから、夏の本番……」とかね。

といいながら、ホントに暑さを満喫しているのは外国の観光客なのでは。「This is Japanese summer. Too hot! Too warmer!」とか言って。

ほとんどの日本人は「またか」と慣れちゃってるし、対策もテキトーに済んでるし。ボクも日中はコンビニか、家だとクーラー。ほとんどの人が、実は、暑さを満喫していない。

日中、外で働く人たちぐらいか。だとしたら、尚更、対策は徹底していて、水分補給、涼しいところで適度な休憩。満喫というより、「あっちーな」。終わったらビール、ビール。

夜も暑かった。普通に30℃超えてる。目の前の道路が水道管工事で、窓を閉めて出かけたから、よけいに暑い。さすがにこりゃ、無理だわ。窓を開けても、空気が熱帯圏。ぜんぜん、涼しくならない。こんだけ暑くなると、夜の涼しい時間になっても、空気の入れ替えが追っつかない。

「またこの季節か」。ここで始めて夏の到来を肌で感じる。まだ梅雨も明けてないけどね。エアコンのスイッチをポチッ、ウィーとカバーが開いてブォーと「なんだこの部屋の暑さは?」と、スゴイ音を立てて温度を下げてくれる。

今年もお世話になります。

MEMO

「税金、分からなーい」。分かる人、手を上げて。固定資産税の支払い多数。パートさんの悲鳴にも似たつぶやき。ちょっと考えたら分かる。わからないように、出来ている。

固定資産税課税標準額×(3分の1または6分の1)×1.4

固定資産課税標準額の計算方法は「こちら」(なにも出ません)

PS

スポーツドリンクを買いにコンビニに行く。アパートからコンビニまでの熱帯夜ロード。ああ、夏が来ちまったな。

25日「人が辞めていく」

仕事は何も変わらないのに、なぜ?

つまり、人だろう。これで終わり。人間関係というやつね。若店長がワーカー(普通にシフトに入る人をそう言うみたいだ。めんどくさ)になって違う店舗に回されることになった。

新しい店長は、元に戻ってオーナー代理がなる。だからといって、仕事がコンビニからファミレスになるわけではない。まったく同じ。やめる人は、若店長の弔い合戦のつもりか。

たぶん、違う。辞めた人を見ると、若店長と仲が良かった人。正確には、ちょくちょく休んでた人。平たく言えば、甘えてた人。オーナー代理ではそれが出来ない。だから、やーめた。

今の若い子は普通にこれがある。しかも、最後は連絡が取れない。少しでもめんどくさい、めんどくさそうだと辞める。ボクらのころは、辞めたくてもバイト先が限られていたから、これが出来なかった。多少、めんどうでも辞められない、実家に帰れないお嫁さんお婿さん。

でもね、だいたい同じよ。若店長も、辞めるとか言ってるけど、そりゃ大卒で23~4じゃ引く手あまただろうけど、だいだい同じよ。「一部の大企業は福利厚生、その他もろもろ」というけど、それだけ競争が激しいから、人間関係のストレス、半端ないのでは?

前にも書いたけど「イヤじゃない」なら、やることやって、金を稼いで、テキトーに過ごすだけで充分なのよ。その間、いらん出費をしない。やりたいこと見つかれば、一気に使う。その潜伏期間と考えよう。

シフトを守っていた人は、どうってことない交代劇。どちらかというと、残業させられないから助かる。若い人たちの働き方が見られて勉強になったな。「出来るだけ、働かない」。それはまったく、分かる。ごくごく、自然。

それにしても、人間、こんなに人を見て行動を変えるのだな。マイペース男には考えられない右往左往の忙しさ。外側にはないよ、自分の人生は。他人はお付き合い程度で。

MEMO

仕事のときのスピードと、帰るときのスピードが違うパートさん。仕事のときはスローでそこら中に躓きながら歩く。帰るときはバレリーナのような身のこなしで帰る。早く帰りたいんだな。それが、今日、若い子が来ないから、ボクが残ることになると思ったら、「私、残るよ」と言い出した。パートさんの新しい面を発見。

PS

パートさんの変化。いい方に変わる人もいるのだな。年をとると難しいけどね。保身と打算が先になってしまうから。

26日「マクラカバーを洗うか」

どうか迷った。昨日からの頭痛で、寝たい気もする。

そうすると洗えない。洗うと寝れない。自分の体調をよく観察しなければ。洗いたいから、洗いたい方に考えようとする。なんとかく、頭痛が治ったような、いやいや、ズキズキ。いやいや、大丈夫か。

7時ぐらいから洗濯したい。マクラカバー以外は洗濯機に中でスタンバイしている。「マクラカバーさん、待ちでーす」。悪いように考えるのが正解だろう。マクラカバーを洗った瞬間にズキズキ、「寝てーけど、マクラむき出しで寝れねーから」。

マクラカバーを残して洗濯機のスイッチを押す。動き出す洗濯機。あれ?ここ数分、痛くないぞ。痛くないよね。今日の天気だと昼前には乾くよね。うん、乾く乾く。まだ、間に合う。「待て待てっ」と、慌ててマクラカバーを外して、回っている洗濯機に放り込む。さて、どうなることやら。

なんとか辻褄を合わせるように頭痛は「まあまあ」といった感じか。出来れば寝ていたいが、洗っていない自分はどこを探してもしない。考えてもしゃーない。のんびり耐えよう。

さて、この頭痛だが、定期的に起こる。たぶん、軽い風邪だと思う。熱を測ればいいけど、測っても熱が下がるわけでもなく、余計にダルくなる。測らなければ、ないともいえる。

一人暮らしの家かバイト先しか行かないから、バイト先が感染源ということになる。バイト中はマスクをしているから、つまり、事務所感染か。昼飯を食べるからね。若い子はマスクをしないからね。

風邪ではない説もある。油物を食べまくった日とか、甘いものを食べまくった日も怪しい。血圧的なものか、消化不良か。

いずれも2日ぐらい寝ていると。だいたい治る。なんだろうね。頭の奥に「来たな」という痛みが来て、治るときは痛みが表面にあぶり出されて、最後の「抵抗痛」がある。そして、知らぬ間に消えている頭痛くん。

マクラカバーが乾く。「よし寝るぞ」と思ったら、例の水道管工事のドリル音。風のない熱帯昼。寝苦しいったらありゃしない。ここまで来ると、なるようにしかならない。じっと寝ていると、そよ風が吹いていることに気づく。汗の気化熱で微妙に涼しいが、全然、負けてる。マクラカバーとか言ってるレベルじゃない。

工事が終わり静寂、遠くの雲からゴゴゴッと音がして強い風が吹いてくる。気持ちよく寝ることができた。あとは、待つしかない。治そうとする体の邪魔をしないように、消化のいいものを食べよう。から揚げとか「栄養あるもの」食べて、頭痛くんを怒らせちゃダメ。食べちゃったけど。

MEMO

体調不良。わりと健康体だと思ってたら、日記3か月のあいだに、2回も体調を崩している。虚弱体質?忘れっぽいだけ?

PS

頭痛の日記。これからたびたび出てくるかもしれない。頭の痛い話です。

27日「一人陸の孤島」

朝から落ち着かない。今日はいわゆる半ドン。午前中だけ、午後だけというシフト。

で、午後から。朝から夕方までが通常のシフト。わけあって半ドン。休みとも仕事とも、どっちつかずの感じ。午前中は休みじゃん、と思っても午後からの仕事が頭から離れない。

半ドンはシフト表だけの話で、メンタル的には半ドンじゃない。それなら、午前中の半ドンは、休みか? 否。13時に仕事が終わって帰ってバタバタして、気がついたら14時15時。ほぼ一日が終わっている。真冬だと日が陰り始めている。

昼ご飯をどうしようか。と、地震がある。水道管工事のショベルカーが道路を掘り返している。地震体験イベントのトラックの中にいるみたいだ。震度2ぐらいか。それはそれで楽しい。ちょっと揺れすぎの感じがするが。

目の前の工事は終わってるはずだから、窓を開けてもいいだろう。でも、一応、閉めておくか。どうする?そうすると、暑い。昼ご飯はガッツリ焼きそばを食べようと思っていたが、締め切ったキッチンで中華鍋は熱いっす。

パン屋さんでも買いに行くか。ショベルカーとダンプカーの轟音がひっきりなしに聞こえる。目の前の通りはホコリで真っ白じゃないのか。

じゃ、冷奴と余りものでも食べるか。空きっ腹で仕事する気にならん。めんどくさい、焼きそばっ。汗だくでやきそば? とか言ってるあいだに、シフトの時間が近づいてくる。

昼ご飯うんぬんの前に、普通に暑くなる。ええい。窓を開ける。白いホコリは見えない。やきそばか、冷奴かの最終調整。暑いから冷奴。おいしくいただく。半ドンの午前中、水道管工事のある午前中は、休みじゃない。

目の前の通りに出ようとする。アパートから一歩目の道が、ない。30センチぐらいの幅、深さ50センチ、それが5メールぐらい一直線に掘られている。めちゃ近いじゃん、工事。あてにならないぞ、耳。それより、跨がないと出られないって、ありか。

もう30センチ広かったら、もう1メートル深かったら、「一人陸の孤島」でっせ。あ、お隣さんもそうか。おじいちゃん、おばあちゃん。50センチ、大丈夫か。

50センチ跨いで、1~2分歩けばスーパーという最強の味方がある。「陸の孤島ごっこ」したくても、妄想が広がらない。

MEMO

昼からのバイト。みんなテンションが高い。ボクみたいに午後だけちょこっと働く人と、あと数分で仕事がおわる人が出すお気楽なテンション。お客さんも昼ご飯食べて、おやつ少々。

PS

道路工事の警備。5メートル先の通行人より、5センチ先の住民では?

28日「400円の品物に660円の送料」

を払った。かなり、迷った。

208円のハンコをアマゾンで二つ買った。バイト先で値引き用のシールに使うからだ。「〇〇%値引き」と印刷されたシールに、手書きで一枚一枚「20」と書く作業が苦痛すぎてめまいがする。

だいたい一束500枚。「20」と500個所に書く。気がつくと「2」が「Z」になってたり「0」が「・」になったり、枠からはみ出たり、合体したり、「なんて自分はテキトーな人間なんだ」とイヤになる。アナログ、反対。ま、ハンコもアナログだけど。

少しでも作業を楽しくしようと、誰に頼まれるわけでもなく、休日返上でハンコを探す。近所の文房具屋さんで買おうと思ったけど、さすがに「20」ハンコはなかった。

数字を組み合わせるハンコでもよかったけど、だいたい、簿記用とかそんなの。いろんな専門のハンコがあって面白かった。

役所の課長さんの引き出しの中とか、レアなハンコが眠ってそうだ。みんなアナログだな。ハンコとかを押すのは日本ぐらいか。だいたいサインでしょ。

文字のサイズとか明朝体とかゴシック体とか耐油性とか、普段、買い物をしない人間には疲れる。落としどころが分からないというか、実物を見ないと安心できないというか。

誰に頼まれたわけでもないから、届いたハンコがめちゃくちゃ文字が小さくて、恐ろしく使いづらかったら、人知れず処分するしかない。さすがに「20」のハンコ、正確には「2」と「0」のハンコを「ご自由にお持ちください」は難しいだろう。ボクみたいな人間が通りかかるかもしれないが。

で、決めて送料を見ると、全然、ハンコ代を上回っている。「送料ゼロ」人間だから、どういうこと?と手が止まる。どういうこともなにも、そういうことなんだけど、ハンコだけなら416円じゃん。おっと。隣に「送料0円」の同じ商品が見えた。

やっぱり、送料0円の方がお得感がある。まして412円のハンコに660円の送料は、いただけない。送料が商品を上回っちゃダメでしょ。見ると送料0円の会社は同じハンコなのに二倍ぐらいの値段になっている。ああ、これが送料0円のからくりか。「商品の値段に上乗せしてある」と聞いて「なるほど」と思った日を思い出す。

まさか、隣で正直設定の値段が並んでいるとは思うまい。でも、それをひっくるめても200円ほど安い。どうする?

よし、あきらめた。正直な方を選ぶ。「送料0円」はいろんな無理がある。無理があるからウソがある。そのことを考えさせられたな。でも一番は、目の前の「200円」の威力か。

MEMO

ハンコ選び。自分のためじゃないと、ネットを開く気になる。あとは、日記ぐらいか。日記は誰のため?

PS

お値段。100均でタッチペンが売っていた。近所の文房具屋さんで800円ぐらいのタッチペンを買った。応援のつもりで買ったけど、8倍か。ハンコはどうだろ?いいんだけどさ。

29日「忙しいけどヒマ」

なのはナゼか? 「忙しい」すら余分です。

「なんでこんな忙しいんだ」と思った瞬間に、ホントに忙しくなります。

「なんでこんな忙しいのに、シフトが二人なんだ」と思った瞬間にヒマじゃなくなります。

つまり、やればいいのです。はい、これでいいのだ。え? 簡単すぎる?

土曜で、月末の前日で、ひっきりなしにお客さんが来た。150~200人ぐらいは接客したか。仕事の人、学生さん、子供連れのお父さんお母さん、マイペースなおじいちゃん、おばあちゃん、固定資産税を慌てて払いに来る見知らぬ人たち。

だけど、なぜか余裕だった。つまり、いらんこと考えなかった。「なんで」という言葉が頭の中で形になってからじゃ、遅い。「なんで」と頭の中で言葉を作ろうとした瞬間に、その切っ先を抑える。ひたすらその連続。「なんてグチの多い頭だ」と、ホント感心する。

「目の前に集中しよう」も、不自然で頭の中が忙しくなる。だいたい、出来ないからね。集中ってなに?「忙しいけどヒマじゃん。なんかいい感じじゃん」と思ったら、そこから、いらんこと考え始める。気がついたら忙しい。油断もスキもない、とはこのこと。

気がついたら、できていた。でも、気がついたらできなくなる。全然、簡単じゃない。ただ、これしかない。ただ、やるだけ。うまくいかないときより、いってるときが、いかなくなる手前で危うい。では「うまくいってる」は、うまくいってない証拠?「うまい」って何?

と、考えるとキリがない。まったく考えないとアホになるし。適度に必要なことだけ考える。それだけじゃ味気ないし。遊び心のないの人生なんて、それこそアホらしい。

あれだけ忙しくて、あれだけ忙しくないのは不思議な経験だった。意識してなったというより、忙しすぎたんだろう。「やるしかない」より「かまってられない」が正解か。愚痴っていうのは子供の駄々みたいもので、それに振り回されない大人の対応が大事ってことか。

MEMO

仕事の頭。論理だから左脳が痛いと思ったら、右脳が痛い。サービス業はお客さんへの想像力を使うということか。

PS

仕事用の頭はフル回転して使ってるから、さすがに帰ったら頭痛がした。「忙しい」という自覚はいる。

30日「また会う日まで」

と、昨日、言って別れた人が、今日もいた。

気まずくもなく、「また会う日まで」と言って、今日も別れた。明日はいないだろう。この人には計4回ほど言ったような気がする。くされ縁という間柄ではないが、長くいると、こういうこともある。

なぜ戻ってきて、なぜ、帰っていくのか。それは、分からない。いろいろ聞くのは、無粋というものだろう。そういえば、ボクも1回言った気がする。その時のことをいろいろ聞かれたら憮然とするだろう。しないか。

じゃ、なぜ、戻ってきたの? 終わったことさ。実は始まってもいない。カッコつけていうと「知らぬ間にクビになっていた」。正確に言うと、クビにならないと思っていつも通り「旅に出るので辞めます」と言ったら、いつも通り「戻ってきて一緒に働こう」となるはずだった。

が、「はい、どうぞ」と店長の堪忍袋が切れてしまっていた。正確には「君にかまってる余裕がないのよ」とのことだろう。その時の店長は、辞めて違う仕事をしておられる。店長もいろいろ悩んでおられたのだな。店長、お世話になりました。

あれよあれよで、みなさんにお別れを言った。それが、今のオーナー代理に呼ばれて戻ってきた。だから、本気でお別れのあいさつをしたことはない。

今日のお別れは本気だろう。どこかに行く予定のないお別れ。それほど、辞めたい現場で明日もボクは働く。そのボクも、そう遠くない日にお別れを言う日が来るだろう。日本に住んでんだから、「会いたきゃ会えばいいじゃん」派の人間だから、別れは形式だけと思っている。

長い間、お世話になりました。お体に気をつけて。また会う日まで。

MEMO

大人のバイトの別れ。さばさばして悪くない。「ここは、お金を稼ぎに来るところさ」。

PS

若店長も、今日で違う店舗に異動です。また、会う日はイヤでもすぐ来るだろう。

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